現場が止まっている、この機に建築現場もSDG’s
こんにちは。TSUGUTE.sagaeの石井です。
着工後まもなく3か月となります。補助金関係の告示、申請・認定等のタイミングから多くの工事が重なっている関係で親戚の工務店との話し合いで私の家は後回しになっていることもあり、この1か月工事は進んでいません。そこでこの機に、木材を後々薪として燃料にするため木材を現場の端にまとめました。
木は乾かさないと燃料にならない
なぜこんなことをしているかというと、ストーブの燃料である薪は森などの木を切って割って、冬の間それをくべてエネルギーとするのですが、森の木を切ってすぐ燃料になるわけではありません。理由は気に含まれる水の量が多いからです。実際は森の木を切って薪としての燃料となるため、一般的には2年間。早くても10か月は屋根のある所に乾燥のため干しておく必要があります。乾燥させずに薪としてくべると、温度が上がらず不完全燃焼となってしまいススが出て内壁にこびりついたり、煙突にこびりついたりしてしまうため、ストーブのメンテナンスがとても大変になってしまいます。薪として活用するためには、数年寝かせ気に含まれる水分(含水率)が20%以下とする事が推奨されています。
建築廃材としての木材は良質な燃料
そんな中、建築材としての木材はその強度を担保し材料の狂い(湿度を吸って寸法が切断した段階からずれてしまう事)を防ぐため、日本農林規格(JAS規格)で含水率20%以下と指定されていて、製材の段階で木材を強制的に乾燥させています。そのため住宅に使用される建築材はそのまま薪燃料としてすぐにでも使える材料となります。
とってもお得な薪回収
また新築の現場ではプレカットなど材料の合理化を進めてはいますが、どうしても木材は現場でも加工が必要で、工程が進めば進むほど建築廃材として建築木材が多く産業廃棄物として発生します。言い換えれば、新築の建築現場では、通常であれば2年間かかる燃料を大量に生産(建築には使えない木材という意味で)しているのです。産業廃棄物業者は分別し木片チップなどにして燃料として活用している業者等もありますが、私たち建築会社からすると、お金を払って分別をしてもらい、その後の処理は産廃業者次第と丸投げしてしまっている状況です。そこで今回は、自宅という事もあり、しっかり分別し、薪として利用可能なものは薪としてストックしたいと思います。これによって、今年の冬は薪を準備する必要もなく、建築廃材も削減、工事費(産業廃棄物処理費)も削減でき、一石二鳥にも三鳥にもなる取組です。
次の代に同じ地球を継ぐために
現在、日本の全てのゴミの中で、法人から排出されるゴミである産業廃棄物が3割となっていて、その中で建築廃材は6割にものぼります。その多くは家をつぶす時に出るものではありますが、新築時のごみの量も少なくはありません。少しでも様々なセクションでのゴミを減らす事が今後の建築には求められる考え方になってくると思います。今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。