必ず生まれる発生材
こんにちは。TSUGUTE.sagaeの石井です。今日は建築の仕事で感じているゴミ問題について書いていきたいと思います。
建築の見積書の産業廃棄物の欄に、発生材処分費などと書かれている項目を見た事ないでしょうか。これは何かと言えば「材料の無駄」や設備や建材の「梱包材」、お客様に引き渡すまで傷が付かないしておくための「養生材」などがそれに当たります。これが実はなかなかの量がありまして、新築ではトラック2〜3台分も当たり前に出てきます。
発生材が出る原因
なぜ出るかと言うと、箱でしか買えない物が多い事や、実際施工してみないとどれぐらいの材料を使用するか分からず、失敗等も加味して、発注時にはギリギリよりも多めに発注する。お客様に傷一つ無い建物を届けるために、何重にも梱包された状態で届くものを開梱、設置して、工事中に傷がつかないようまた新たに養生(現場で製品や建材を梱包する事)するからです。
環境に良い住宅は発生材も少ない
環境に良い住宅とは、環境への負荷が少ない住宅だと考えています。それは発生材の観点からすると当然全く出ない方が良いのですが、建材をギリギリで発注する訳にも、傷だらけの家をお客様に引き渡す訳にも行かないので、工夫や配慮が必要だと考えています。
発生材を作らない工夫(自宅で実践)
具体的に自宅新築現場で試行錯誤しながら進めているのが、建材や梱包材、養生材を発注する前から、次に何に使うか考えながら製品を選定する事です。
例えば、事前に新築現場横に”薪だな”を設置。余った木材は、どんどん薪だなに積んで行ってもらっています。フローリング材は残った板材で本棚が作れるように、厚みを30mm、奥行きを200mmの材料を選定しました。また、断熱材は余った材料で後々サウナ小屋を建設予定で、他にも梱包材や養生材として活用していたり、建材としての大きさが取れずに小さくなったしまった断熱材は、石灰と混ぜて畑の土壌改良として土にまいたりしています。
やっぱり何にも使えない化石由来製品
こうやって工夫次第で再利用出来るのも純粋な木材から作られた製品だからです。
梱包材として入って来るビニールは、活用法が無くすぐにゴミ箱行きです。またベニヤや木質のパレットや梱包材等は、一見薪だなに入れて良さそうに見えますが、実は接着剤が含まれた木材は、ストーブを痛めるため薪としての利用はNGだそうです。
また石膏ボードも廃材を畑にまいて。。。なんて考えていましたが、硫化水素が出たり、工業製品だから色々有害物質がでたりするそうで。石膏は自然に近い建材だと考えていたので、ショックです。
最後に
きっと、たった100年前に出来ていたゴミの出ない家造りが今は出来ません。それでも可能な限りゴミを減らしたい。そのために、再利用可能な建材を選んだり、封を開けなかった物はメルカリにせっせと出したりしながら何とかゴミをへらしています。次家を建てるなら、余ってもその辺にポイポイ捨てられる泥の壁にしたいです。(やってくれる土に詳しい左官職人さんを探すのが難しそうですが…)
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。