蓄電池よりもBEV(電気自動車)
こんにちは。TSUGUTE.sagaeの石井です。今日は「蓄電池と電気自動車」について書きたいと思います。結論から言うと今、住宅用蓄電池を買う事は避けた方が良いと思います。
太陽光発電設備など他の設備同様に蓄電池の価格も年々下がって来ました。固定買取制度(FIT)が終了し、太陽光を利用して作った電気は電力会社に売るよりも使い切る、いわゆる地産地消したほうが良いと言われています。つまり太陽光発電で作った電気は、昼間蓄電池で貯めて夜使った方が得だろうという事です。それなのに今蓄電池を買う事は避けた方が良いというのはどういう事かと言うと、蓄電池は割高で、値段が高いからです。そんな中で今おすすめの設備はV2H(ブィトゥーエイチ)とBEV(電気自動車)の組合せです。
住宅用蓄電池は容量が物足りない
理由は住宅用の蓄電池は、法律上17KWまでの容量の電池しかなく、上手く発電した電気を溜めるためには容量が小さいからです。
知り合いに10KWの蓄電池を太陽光発電の固定買取制度の終了に合わせて150万円で購入した人がいますが、昼間に発電した電気を充電し、満充電となっていたとしても、夜の12時を回る頃には電池を使い切ってしまうそうです。それに対して電気自動車は軽自動車でも20〜30KW、ベンツはなんと100KWの容量の電池を積んでいます。これだけ大きければ、電池が経年劣化し、満充電の量が小さくなってしまったとしても、夜に使用する、街中の移動に使う容量は残せると思います。
BEVで必要になるV2H
V2Hとは「Vehicle to Home」の略で「車から家へ」という意味で、車と家をつなぎ電気自動車に充電するための充電器としての役目を担います。またV2Hの特徴は車を電池と見立てて車から建物側にも放電することが可能です。これによって車さえあれば蓄電池と全く同じエネルギーマネジメントを行う事が可能になります。また自動車のエネルギーも含めてマネジメントできるのでよりエネルギー効率良く運用する事が可能になります。
災害時に威力を発揮
更にV2Hは停電時に分電盤全体に電気を流す事が可能です。蓄電池で俗に言う全負荷と呼ばれるタイプの電気の流し方で、これによって家中の全ての電気をつける事も可能です。また大陽光発電が付いていると、一般的に停電時には特定のコンセントにしか電気を送れなくなってしまいます。しかし停電時にV2Hから先に電気を流してあげる事で、動かなくなる太陽光発電をいつも通りの状態で動かす事が出来るようにもなります。
最後に
エネルギーをどう考えるか。持続可能な選択は何かといった事がこれからの家づくりには重要になってきます。また燃料費が今後高騰する事が予想され、可能な限りエネルギーの地産地消を考える事がより問われる世の中になってきます。この考えは「今」時点の最適解ではありますが、数年後には変わっていると思います。日々勉強し、これからの建物が何を求められているのか考えたいと思います。今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。