緑化が重要です
こんにちは。TSUGUTE.sagaeの石井です。
今日は「緑化」というテーマについてお話したいと思います。建物にとって緑化の検討を行う事は非常に重要ですので、ポイントについて説明したいと思います。結論から言うと、可能な限り家の周りには計画的に多くの緑を配置して下さい。
緑を配置するメリットデメリット
緑を家の周りに多く配置するメリットは大きく以下3点です。
①夏に涼しい風を取り入れる事が出来る
②パッシブデザイン(自然の力を利用した設計手法)との相性が良い
③緑の量と幸せは比例する
デメリットは以下2点です。や
④無計画な緑化は手間がかかったり、近隣トラブルの元となる
⑤蚊や虫が発生する
それぞれ説明したいと思います。
①夏に涼しい風を取り入れる事が出来る
①緑の集まる空間(雑木などと呼ばれます)は、木陰に涼しい風を取り入れる事が可能です。一般的には周囲より平均して6℃程涼しくなるようです。
②パッシブデザイン(自然の力を利用した設計手法)との相性が良い
②①とつながっていますが、雑木で作られたマイナス6℃の空気を低い窓から入れてあげて、高い窓から放出する事で家の中に、アスファルトの路上よりも涼しい風で満たす事が可能になります。また落葉樹を窓の近くに植える事で、夏は葉で日差しを遮り、冬は葉を落として陽を室内に取り込む事が可能で、掃き出し窓の前に落葉樹を植える事で自然のカーテンを設置した事になるのです。
③緑の量と幸せは比例する
③急に宗教チックになってしまいますが、実際の研究で視界から見える緑の量と幸福感が比例すると言う結果がでています。キャンプに行った時に感じるリラックス感も緑の量で決まるのです。
(環境省: https://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/F_research/3Report_2.pdf)
④無計画な緑化は手間がかかったり、近隣トラブルの元となる
次に注意点としては、木には性質や大きさ葉ぶり、枝ぶり、成長速度、葉の密集度など多くの項目を考えながら設計をしていかないと、雑木がただの森になってしまったり、あまり綺麗ではない庭になってしまいます。また枝が横の家に飛び出したり、落ち葉やアレルギーで近隣とのトラブルに発展したりする事も少なくありません。緑だからと言って適当に配置するのではなく、きちんと完成後(10年後20年後)を想像しながら計画してあげる事が必要になります。
⑤蚊や虫が発生する
また暗い葉が茂っている部分が大きくなると蚊等の発生が多くなってしまいますので注意が必要です。私の実家は築100年になる古民家で、大正浪漫の和洋折衷住宅が門からの青々としたアプローチを伴ってとても良い雰囲気だったのですが、実態は、たかだか5mのアプローチを進む間に10匹は脚や身体に蚊がとまっている状況で本当に不快でした。緑を植えるにしても、高木を入れて日陰を作りながら低木を減らす事で地面付近を乾燥させたり、ハーブ等を植えて蚊の発生を抑える等、虫や蚊に対する対策も考えておいた方が良いかもしれません。
どんな家にも多くの緑を取り入れる
庭の緑化は昨今のこの酷暑を和らげる効果がありますし、家の満足度は庭の満足度に左右さらる部分も大きいと考えていますので、建物周りの緑化プランも手を抜かず理想の形を考えてみる必要が出てきます。よく新築を建てる時に外構(外の緑の)計画は後からなんて話を聞きますが、家と緑を調和や維持管理も含め当初から計画に入れている事はとても重要です。家の計画の際には最後まで妥協せず、緑までしっかり計画してみましょう。今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。